アップサイクルとは?MINTが考える価値の再構築と事例紹介 | 2025.06.03

upcycleって、結局なんだろう。

「upcycle」


耳馴染みのある言葉になった今だからこそ、立ち止まって考えてみたいと思いました。

わたしたちMINTも、最初はその言葉に対して、漠然とした印象しか持っていませんでした。
なんとなく良いこと。なんとなくサステナブル。
でも、“なんとなく”では、モノづくりの背景には届かない。

言葉が独り歩きする時代だからこそ、
MINTとしての視点で、あらためて「upcycleとは何か」を明確にしたいと思います。


 

定義の先にあるもの

一般的に、upcycleとは
「本来廃棄されるはずだった素材に、新たな価値を与えること」とされています。

リメイクやリユースといった概念とも重なりますが、
upcycleが特徴的なのは、“価値を高める”という意図がある点です。

ただし、素材を活かす=価値が上がる、とは限りません。
表面を整えるだけでは、モノに本当の意味での新しさは宿らない。

MINTが考えるupcycleとは、
「手を加えること」ではなく、「意味を重ねること」。
素材の背後にある時間や記憶に敬意を払いながら、そこに今の解釈をそっと添えていくことです。


MINTにとってのupcycle

モノには、つくり手の手跡があります。
誰かの暮らしの中で使われ、あるいは長らく眠っていた素材にも、確かな物語があります。

MINTが向き合うのは、そうした“記憶が残るもの”

それらを一方的に“再利用”するのではなく、
いまの視点で解釈し直し、未来につなぐこと。
つまり、時間を越えて価値を編みなおすということ。

upcycleはその方法のひとつであり、MINTのものづくりの姿勢そのものでもあります。


例えば、よくMINTで使用している40年代〜60年代のミリタリーランドリーバッグ生地(当時の米軍が使用していた洗濯物入れ)や、70年代〜米軍M-65ライナー生地
一見すれば、くたびれた素材に見えるかもしれません。

けれどそこには、誰かの暮らしの断片が残されています。
その風合いに手を添え、別の形として再構築していく。

新しいアイテムとして生まれ変わっても、
“過去を脱ぎ捨てる”のではなく、“過去を引き連れたまま”未来へ進んでいく。

その佇まいにこそ、MINTのupcycleが宿ると感じています。

 

余白を受け入れる

upcycleの魅力のひとつは、完成されていないところにあります。
つくり手がすべてを決めずに、余白を残す。
その余白は、使う人の手の中で、時間とともに育っていきます。

まっさらではないからこそ、深まる愛着。
整いすぎていないからこそ、個としての魅力が際立つ。

正解のないものづくりを、正直に楽しむこと。
MINTは、その姿勢を大切にしています。

 

わたしたちがupcycleを掲げる理由

MINTがupcycleを選び続けているのは、環境への配慮だけが理由ではありません。

誰かが関わった痕跡を受け取り、
そこに自分たちの感性を織り交ぜる。
過去と現在が重なり合いながら、新たな価値を紡いでいく。

それは、一方的な“ものづくり”ではなく、
“物語を受け継ぐ”という行為に近いのかもしれません。

MINTはこれからも、意味のある再解釈と、持続する価値を模索しながら、
静かに、そして誠実に、「upcycle」という選択肢を歩んでいきたいと思っています。

 

 

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